カナダ・カルガリーのポストパンク・バンド Preoccupations(元Viet Cong)
通算3枚目のスタジオアルバム。
BECK、NINE INCH NAILS、DRAKE など数多くのアーティストとベーシストとして共演し、
JIMMY EAT WORLD、PARAMOUR、M83 等の作品にプロデューサーとしてクレジットされる、ジャスティン・メルダル・ジョンセン(Justin Meldal-Johnson)をプロデューサーに迎えた今作。
ストリングスを使用した安易な「壮大さ」はそこにはなく、
ジャスティンが得意とする音の粒子の的確な音配置、
それらの絶妙な残響効果により、
プリオキュペイションズ本来のエモーショナルな部分を最大限に引き出した、
真の「壮大さ」がそこにはある。
彼らが得意とする80年代パンク/ポストロックを彷彿させるような、
荒々しい音使いの「角」は良い意味で整形され、
アンダーグラウンドの香りをそのままオーバーグラウンド市場にぶち込んだような、
従来リスナーを置いて行く無く新たなリスナーリスナーを獲得したであろう今作。
新境地にして意欲作。